産業廃棄物について
産業廃棄物や一般廃棄物等については、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)で定義が定められています。
第2条 この法律において「廃棄物」とは、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによつて汚染された物を除く。)をいう。
2 この法律において「一般廃棄物」とは、産業廃棄物以外の廃棄物をいう。
3 この法律において「特別管理一般廃棄物」とは、一般廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう。
4 この法律において「産業廃棄物」とは、次に掲げる廃棄物をいう。 一 事業活動に伴つて生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物 二 輸入された廃棄物(前号に掲げる廃棄物、船舶及び航空機の航行に伴い生ずる廃棄物(政令で定めるものに限る。第15条の4の5第1項において「航行廃棄物」という。)並びに本邦に入国する者が携帯する廃棄物(政令で定めるものに限る。同項において「携帯廃棄物」という。)を除く。)
5 この法律において「特別管理産業廃棄物」とは、産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律より
産業廃棄物収集運搬業許可とは?
廃棄物処理法によって定められた20種の産業廃棄物について収集・運搬する事業を行う際に必要となる許可を「産業廃棄物収集運搬業許可」といいます。
許可を取得せずに営業してしまった場合、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、または併科される恐れがあるため必ず取得してから事業を開始しなければなりません。
20種類の産業廃棄物
種類 | 具体例 |
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①燃え殻 | 石炭がら、焼却炉の残灰、炉清掃排出物 など |
②汚泥 | 排水処理汚泥、製造業生産工程で排出された汚泥、建設汚泥 など |
③廃油 | 潤滑油、絶縁油、洗浄油、切削油、溶剤、タールピッチ など |
④廃酸 | 廃硫酸、廃塩酸、各種の有機廃酸類等すべての酸性廃液 |
⑤廃アルカリ | 廃ソーダ液、金属せっけん廃液等すべてのアルカリ性廃液 |
⑥廃プラスチック類 | 合成樹脂くず、合成繊維くず、合成ゴムくず(廃タイヤを含む)などの合成高分子系化合物 |
⑦ゴムくず | 生ゴム、天然ゴムくず |
⑧金属くず | 鉄鋼または非鉄金属の破片、研磨くず、切削くず など |
⑨ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず | ガラスくず、レンガくず、セメントくず、モルタルくず、スレートくず、陶磁器くず など |
⑩鉱さい | 鋳物廃砂、電炉等溶解炉かす、ボタ、不良石炭、粉炭かす など |
⑪がれき類 | コンクリート破片(セメント、アスファルト)、レンガの破片 など |
⑫ばいじん | 大気汚染防止法に定めるばい煙発生施設、ダイオキシン類対策特別措置法に定める特定施設または産業廃棄物焼却施設において発生するばいじんであって集じん施設によって集められたもの |
⑬紙くず | 建設業に係るもの(工作物の新築、改築または除去により生じたもの)、パルプ製造業、製紙業、紙加工品製造業、新聞業、出版業、製本業、印刷物加工業から生ずる紙くず など |
⑭木くず | 建設業に係るもの(範囲は紙くずと同じ)、木材・木製品製造業(家具の製造業を含む)、パルプ製造業、輸入木材の卸売業および物品賃貸業から生ずる木材片、貨物の流通のために使用したパレット など |
⑮繊維くず | 建設業に係るもの(範囲は紙くずと同じ)、衣服その他繊維製品製造業以外の繊維工業から生ずる木綿くず、羊毛くず等の天然繊維くず など |
⑯動植物性残さ | 食料品、医薬品、香料製造業などで原料として使用された動物性又は植物性の固形状の不要物 |
⑰動物系固形不要物 | と畜場において処分した獣畜、食鳥処理場において処理した食鳥に係る固形状の不要物 |
⑱動物のふん尿 | 畜産農業から排出される牛、馬、豚、めん羊、にわとり等のふん尿 |
⑲動物の死体 | 畜産農業から排出される牛、馬、豚、めん羊、にわとり等の死体 |
⑳産業廃棄物を処分するために処理したもの | 産業廃棄物を処分するために処理したもので、上記のぞれぞれの産業廃棄物に該当しないもの |
産業廃棄物収集運搬業許可の取得について
産業廃棄物の排出事業者から委託を受けて、業として産業廃棄物を収集・運搬する場合には「産業廃棄物収集運搬業許可」が必要となりますが、産業廃棄物を排出する事業者自身が収集・運搬をする場合には許可を取得する必要はないとされています。
また、産業廃棄物の処分を行おうとする事業者は、産業廃棄物収集運搬業許可ではなく「産業廃棄物処分業許可」の取得が必要となります。事業を行う上で許可が必要なのか、また、取得する許可が何なのかをきちんと把握して許可を取得するようにしましょう。
産業廃棄物収集運搬業許可の有効期限
産業廃棄物収集運搬業の許可の有効期限は5年間です。継続して産業廃棄物収集運搬業を行う場合には有効期限が切れる前に更新の手続きを行なう必要があります。
産業廃棄物収集運搬業許可の要件
許可を取得するには、事業者が要件を備えている必要があります。要件を備えることなく、申請を行ったとしても許可を得ることはできませんので、きちんと要件を具備しているか確認するようにしましょう。
施設基準要件
廃棄物処理法施行規則第10条には、施設に関する基準が設けられています。
- 産業廃棄物が飛散し、及び流出し、並びに悪臭が漏れるおそれのない運搬車、運搬船、運搬容器その他の運搬施設を有すること。
- 積替施設を有する場合には、産業廃棄物が飛散し、流出し、及び地下に浸透し、並びに悪臭が発散しないように必要な措置を講じた施設であること。
能力基準要件
廃棄物処理法施行規則第10条には、申請者の能力に関する基準が設けられています。
- 産業廃棄物の収集又は運搬を的確に行うに足りる知識及び技能を有すること。
- 産業廃棄物の収集又は運搬を的確に、かつ、継続して行うに足りる経理的基礎を有すること。
「知識、技術」については、「公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター」で行われる産業廃棄物に関する講習会で収集・運搬課程(新規)を受講し、修了書の交付を受けた者を、事業を的確に行うに足りる知識、技術を有する者とみなしています。
「経理的基礎」については、事業として行うだけの経理的基礎があるかを確認されます。貸借対照表や納税証明書などを提出することで、経理的基礎を有していることを証明します。
欠格事由に該当しないこと
欠格事由に該当した場合、産業廃棄物収集運搬業に必要な資格を持たないとされ、許可の取得は認められません。以下は、産業廃棄物収集運搬業許可の欠格事由の一部です。
- 成年被後見人、非保佐人、破産者で復権を得ない者
- 禁固以上の刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 許可取消処分を受けた日から5年を経過しない者
- 暴力団関係者
福岡県での収集運搬業許可申請について
福岡県域(北九州市、福岡市及び久留米市を除く)において、産業廃棄物の収集運搬業又は処分業を行おうとする事業者は、福岡県知事の許可が必要です。
許可の範囲
産業廃棄物収集運搬業については、福岡県知事の許可を有していれば、政令市(北九州市、福岡市及び久留米市)を含む福岡県全域で収集運搬が可能です。ただし、政令市内に積替保管場所を設置する場合は、当該市長の許可が必要となります。
また、一つの政令市内でしか収集運搬を行わない場合は、福岡県知事の許可は必要なく、当該政令市長の許可だけで事業が可能です。
対象地域
Area
嘉飯山エリア
(飯塚市・嘉麻市・桂川町)
田川エリア
(田川市・福智町・糸田町・川崎町・添田町・香春町・大任町・赤村)
直鞍エリア
(直方市・宮若市・鞍手町・小竹町)
料金プラン
Pricing Plans
詳細はお問合せください
業務内容 | 料金 | 手数料 |
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新規許可 | 110,000円~ | 81,000円 |
更新許可 | 88,000円~ | 73,000円 |
相談は無料です。お気軽にお問合せください。